2017年ノーベル生理学・医学賞で注目の「体内時計」とは?

2017年ノーベル生理学・医学賞で注目の「体内時計」とは?

 

2017年ノーベル賞の生理学・医学賞が発表されました。

その受賞者は、サーカディアン・リズム(体内時計)を生み出す遺伝子とそのメカニズムを発見したアメリカのブランダイス大学のホール博士・ロスバシュ博士・ロックフェラー大学のヤング博士の3名でした。

 

体内時計は、睡眠に大きな影響を与えるものです。

影響を与えるというよりも、睡眠を司るメイン装置と言っても過言ではありません。

 

この体内時計の研究がノーベル賞を受賞したことで、今後の睡眠に関するさらなる研究・解明が進みそうです。

 

睡眠はまだまだ分かっていないことが多いですが、体内時計に関してよく分かっていないから睡眠もよくわからないとも言えます。

 

さらなる睡眠の解明に期待がかかりますが、そもそも「体内時計とは?」という人も多いと思います。

 

なんとなくわかるけどイマイチはっきりわからない体内時計について解説していきます。

 

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体内時計とは?

体内時計とは、人間が環境の変化に適応するために獲得したシステムです。

 

地球は1日24時間のリズムで動いていますが、この24時間周期への適応に必要なのが体内時計です。

 

人間の身体は1日の中で変化をします。

 

体温の日内変動、眠気の日内変動、活動の活発性の日内変動など様々な変化が身体に起こります。

この変化を司っているのが、体内時計です。

 

体内時計からの命令によって、人間の身体の活動が変わります。

 

例えば、夜眠っている間は身体の働きは低下しています。

内臓の働きも制御され、体温も下がります。

 

これはいわばスイッチがオフになっている状態です。

朝になると体温が少しずつ上がっていき、内臓の働きも少しずつ活発になっていきます。

 

このような変化があることで、睡眠をとることができます。

逆に言えば、体内時計がしっかり働かなければ睡眠は崩れてしまいます。

 

特に睡眠を考えるうえで重要なのが、サーカディアンリズム(概日リズム)です。

 

サーカディアンリズム(概日リズム)とは?

体内時計がもたらすリズムは、1日周期のものもあれば季節によって変動する1年周期のものもあります。

1日未満の半日周期のものもありますが、睡眠を考える上で最も重要なのが概日リズム(1日のリズム)です。

 

概日リズムは、英語で言えばサーカディアンリズムです。

 

よく「1日は24時間だけど体内時計は25時間」と言われます。

これははっきり分かっていませんが、個人差があると言われています。

25時間の場合もありますが、24時間と数分の人もいます。

 

個人差はあるものの、この概日リズムを整えることで良質な睡眠をとることができます。

 

この概日リズムが崩れてしまうと、睡眠障害を招きます。

このような睡眠障害を「概日リズム障害」と言います。

 

概日リズム障害の中で特に起こりやすいのが、睡眠相後退症候群(DSPS)と呼ばれる睡眠障害です。

 

睡眠相後退症候群は、概日リズムがコントロールできずに睡眠時間が後ろにずれこんでいきます。

眠れるけど睡眠時間をコントロールできないために、社会生活に適応するのが困難になってしまう睡眠障害です。

睡眠相後退症候群(DSPS)の解説はこちらから

 

体内時計をリセットする方法とは?

睡眠相後退症候群のような睡眠障害を防ぐには、体内時計がしっかり働いて概日リズムを整えることが必要です。

 

これを体内時計のリセットとよく表現します。

 

24時間から少しずれていると言われる体内時計を24時間周期に合わせるリセットができることで、概日リズムが整うと言われています。

 

体内時計のリセットは、朝に行われます。

 

そして体内時計のリセットに必要なのは強い光です。

朝に強い光を浴びることで、体内時計のリセットが行われます。

 

体内時計がリセットされると目が覚めて、活動的になります。

体温が上昇していき、内臓も働き活動的になります。

 

そして、体内時計のリセット後14時間から16時間後に自然な眠気が訪れて夜もぐっすり眠りやすくなります。

 

つまり、夜の睡眠を決めるのも朝の体内時計のリセットと言えます。

 

朝に強い光を浴びる方法は、太陽の光を浴びるのがベストです。

起きてすぐに外に出て、しばらく太陽の光を浴びておけば体内時計のリセットができます。

 

ただ、現代では意外と難しいことです。

家が密集している都会では日当たりの悪い物件も多く、仕事も屋内であまり日が当たらない環境で過ごす人が多いです。

 

日当たりの悪い部屋から起きてすぐに地下鉄に乗って出勤し、室内で仕事というのが体内時計のリセットがしにくい典型的なパターンです。

 

このパターンにきれいに当てはまらなくても、近い人は多いと思います。

学生も室内で授業がほとんどですし、休日は昼間で寝ていて家でゴロゴロするという人も多いと思います。

 

また、梅雨時や冬なども外が明るくないので体内時計のリセットが難しい時期と言えます。

 

このように、体内時計のリセットがしにくい環境が多いので、睡眠障害を抱える人が増えているとも言えます。

 

体内時計のリセットを太陽光以外で行うには、高照度の照明が必要です。

 

睡眠健康指導士としてお勧めできる照明が、光目覚まし時計「エナジーライトinti」やブライトライトME+などです。

 

光目覚まし時計「エナジーライトinti」の解説はこちら

 

ブライトライトME+の解説はこちら

 

これらの高照度の照明も使いながら、原則は外で太陽光をなるべく浴びるという方法が体内時計のリセットには有効だと言えます。

 

ノーベル賞の生理学・医学賞に体内時計が選ばれたことで、ますますこういった睡眠に関する研究は進むと思います。

 

それに合わせて、このような高照度の照明の開発も進むのではないかと思います。

 

今回のノーベル賞の受賞が、さらなる睡眠の解明に繋がることを願っております!

 

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