睡眠障害対処12の指針⑧眠りが浅いときはむしろ積極的に遅寝早起きに

厚生労働省が推奨する「睡眠障害対処12の指針」を解説しています。

12の指針のうち8つ目が、「眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝早起きに」です。

 

遅寝早起きという睡眠時間を削ることをあえて推奨するという、一見矛盾のように見えるこの方法ですが、睡眠リズムの改善という意味では有効な手段です。

 

これは不眠が続いている人には特に有効な手段で、まずは睡眠リズムを整える段階で用いる治療方法です。

 

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睡眠障害対処12の指針⑧眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝早起きに

睡眠障害対処12の指針8つ目は、「眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝早起きに」です。

 

睡眠時間の重要性は説明するまでもありませんが、睡眠障害対処12の指針で睡眠時間を削るようなことを推奨しています。

 

ただ、これは常に遅寝早起きでいるべきというものではなく、睡眠障害の改善のための1つのステップとして、一時的に遅寝早起きにするという方法です。

 

特に不眠が続いて、睡眠に対してナーバスになっている人には有効な手法です。

 

不眠が続くと、少しでも睡眠時間を稼ごうとして早く布団に入りがちです。

ところが、それがかえって睡眠の質を悪化させてしまうということです。

 

この悪循環を断ち切る方法が、一時的な遅寝早起きです。

 

実は、普段の就寝時刻の2~4時間前くらいは入眠しにくい時間帯と言われています。

この時間帯は、体温が下がりきっておらず入眠困難な時間帯です。

 

「明日は朝が早いから早く寝よう」と思って早めに布団に入ったものの、なかなか寝付けないという経験をしたことがある人も多いと思います。

 

それは、早く寝なければというプレッシャーもあるかもしれませんが、単純に体温が下がらず眠りにくい時間帯だったという理由もあります。

 

人間の体温は日内で変動しており、体温が下がることで人は眠くなります。

 

体温の変化にはメラトニンという睡眠に関わるホルモンが影響しており、このメラトニンは朝起きてからの時間によって分泌が変わります。

 

そのため、夜に早く寝ようとしても朝の起床時間が変わっていなければなかなか寝付きにくいものです。

 

この時間帯にいつも通り簡単に寝られるという人は、メンタルが強いわけでもなんでもなく単に寝不足で睡眠負債が溜まっているだけの可能性が高いです。

 

刺激制御療法とは?不眠を解消するための治療方法

実際にこの一時的に遅寝早起きにして睡眠リズムを改善する手法を、「刺激制御療法」と言います。

 

これは不眠が続いている中で、早く寝ようと眠くないのに布団に入るもののやはり眠れないという悪循環を断ち切るものです。

 

この状態が続くと、布団に入る=結局眠れないという条件付けがなされ、さらに眠れないという悪循環に陥ります。

 

この悪循環を断ち、布団に入る=寝るという条件付けに変えるために、眠くなるまで布団に入らないというものです。

 

不眠の人ほど、早く布団に入って布団の中で本を読んだりスマホを見たりと布団の中で長い時間を過ごしがちです。

 

これが不眠の負のサイクルに陥る原因です。

特にスマホはブルーライトの影響もあり、さらに不眠を招きます。

 

眠くなるまでは布団に入らず、部屋を暗くして軽いストレッチをしたり、本を読んだりリラックスして過ごし、眠たくなってから布団に入ります。

 

これが刺激制御療法による不眠の解消方法です。

 

そして、無理にでも早起きをして朝に強い光を浴びます。

朝に強い光を浴びてから14~16時間後に、メラトニンの分泌が最大になり眠りやすい状態になります。

 

こうなると、早寝が可能になります。

 

これが睡眠障害対処12の指針⑧の「眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝早起きに」の意図です。

 

早起き早寝ができるようになれば睡眠時間を延ばし、睡眠時間をしっかり確保したうえでの早起きに移行していきます。

 

睡眠リズムを整えるには遅寝早起き→早寝早起きの順番で

このように、睡眠リズムを整えるために一時的に行うのが遅寝早起きです。

 

あくまでも一時的な対処方法ですので、長期間続けるものではありません。

 

「早寝早起き」という言い方が定着しており、まずは早寝から行うべきと勘違いされやすいですが、睡眠に関わるホルモンのメラトニンの特性上それは難しいです。

 

まずは遅寝早起きにしてメラトニンが早く分泌するようにして、それから早寝をします。

 

もちろん睡眠不足はよくないですが、数日の睡眠不足はすぐに解消できます。

 

こちらについては、睡眠負債の解説で紹介しています。

 

睡眠負債の解説はこちらから

睡眠負債とは?寝不足で起こる睡眠負債の解説・解消方法
睡眠負債とは?睡眠負債の解消方法などを睡眠健康指導士上級が解説します。 睡眠では、貯金は出来ないが借金は返せると言われています。 その睡眠の借金が睡眠負債です。 睡眠負債は溜まっていくと脳の機能が低下し様々な悪影響が出ます。睡眠負債の解消方法は基本的には睡眠時間を延ばすことですが、昼寝なども効果的です。

 

以上、睡眠障害対処12の指針⑧「眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝早起きに」の解説でした。

 

睡眠障害対処12の指針のまとめはこちらから

睡眠障害対処12の指針とは?厚生労働省の睡眠指針
睡眠障害対処12の指針とは?睡眠健康指導士が推奨する睡眠障害の対処方法をご紹介します。睡眠障害対処12の指針は厚生労働省が推奨する正式なものです。 睡眠障害への対処は、日常生活の改善と医師による治療・投薬の2つが基本です。 その中でも日常生活の改善方法を分かりやすくまとめたものが睡眠障害対処12の指針です。

 

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