寝る何時間前に食事を摂るのが睡眠にはいい?睡眠と夕食時間の関係

睡眠を考える上で、運動や栄養は切り離せないものです。

運動・栄養・休養が健康に関わるものですが、休養の核である睡眠は運動・栄養とも密接に関わります。

 

ただ運動を第一に考えると栄養がおざなりになったり、栄養を第一に考えると休養がおざなりになったりします。

 

そんな代表例が「寝る何時間前に食事を摂るのか?」という問題です。

 

寝る直前に食事を摂れば睡眠の質は悪くなります。

ただ空腹過ぎても睡眠の質は悪くなります。

 

そして仕事が終わるのが遅く、どうしても夕食時間が遅くなってしまうという事情もあります。

 

そんな睡眠と夕食時間の関係について解説します。

 

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寝る何時間前に食事をとるのが睡眠にはいい?

寝る何時間前に食事をとるのがいいのかは、諸説あります。

 

ただ多くは「寝る3~4時間前に食べ終わるのが理想」というものが多いと思います。

 

この寝る3~4時間前というのはあくまでも目安です。

これはよく考えれば当然ですが、食べる量や消化のスピードによって異なるからです。

 

最も大切なことは、「睡眠中に過度に消化器系が働かない状態」が睡眠にはいいということです。

食べた直後は、胃や腸は食べたものを消化するために活動しています。

この活動が激しいほど睡眠には悪影響です。

 

そのため、睡眠時に胃腸の活動が活発になっていなければ何時に食事を摂っても問題ないと言えます。

 

夕食時はなるべく早めに食事を済ませることと、消化のいいものをしっかり噛んで食べるということが必要です。

 

同じ睡眠3時間前の食事でも、流し込むような早食いとゆっくり噛んで食べた食事は睡眠への影響は違うと言えます。

 

夜遅くに食事をとるデメリット

夜遅くに食事を摂ると胃腸にも負担がかかるため、胃腸の不調に繋がる可能性も高まります。

さらに、朝起きてからの胃腸の働きの低下にも繋がります。

 

朝食を食べられなければ、目覚めが悪く午前中の活動も活発にはできなくなります。

そうなると、日中の眠気にも繋がりますし夜の睡眠にも悪影響を及ぼします。

 

遅い時間の夕食は当日の睡眠だけでなく、翌日の睡眠にも悪影響を与えます。

つまり悪循環が起こりますので、睡眠には非常に悪いことと言えます。

 

夜遅くに食事を摂る時に気を付けたほうがいい食べ物

先ほどもありましたが、単に食事時間だけが問題という訳ではありません。

 

食事内容や食べ方など、消化に関わるもの全てが関係します。

当然、腸内環境がいいか悪いかも影響します。

 

その中で特に注意が必要なのが、「タンパク質」です。

 

タンパク質は消化に時間がかかるものが多く、夕食でタンパク質を多く摂る場合は注意が必要です。

 

ただ、タンパク質は3大栄養素と言われる身体に必要なものです。

筋肉などの材料となり、エネルギー源でもあります。

 

ここで勘違いしてはいけないのは、タンパク質が睡眠に悪いのではなく夜遅い時間にタンパク質を多く摂って胃腸の活動が激しい状態で睡眠をとるのが悪いということです。

 

「タンパク質は睡眠に悪いから夜はタンパク質を抜いた方がいい」という極論になれば本末転倒です。

 

夕食でタンパク質を摂る場合に注意するポイントは、まずは夕食時間を遅くならないようにすることです。

先ほどの夕食時間の目安は睡眠の3~4時間前でしたは、タンパク質を多く摂る場合はもっと早い方がいいでしょう。

 

また、同じタンパク質でも消化の良さは同じではありません。

タンパク質は肉・魚・卵・大豆などに多く含まれています。

 

肉類は基本的には消化が遅く、大豆や卵はそれに比べるとまだ消化が早いです。

特にイカなど魚介類は、消化スピードが遅いと言えます。

 

基本的には硬くて重たいものほど消化は悪いと言えます。

 

夜遅くに焼き肉で魚介類も食べると、消化としては最悪で睡眠には問題がある食事と言えます。

 

魚の切り身や納豆、卵などはそれに比べれば同じタンパク質でも消化は比較的いいと言えます。

 

あくまでも何時に食べたら睡眠に悪いか?という観点よりも、睡眠時の胃腸の状態を第一に考えます。

 

寝る前にプロテインを飲むと筋肉が付きやすいと言われますが、個人的にはこれに反対です。

寝る直前にタンパク質を摂取ですので、当然睡眠の質は悪くなります。

 

ボディビルダーなどどうしても摂取せざるを得ない人もいると思いますが、睡眠には悪いということを理解した上で摂取すべきだと思いますし、間違っても子供に勧めるものではありません。

 

寝る前の夕食がどうしても遅くなってしまう場合の対策

ただ、「寝る3~4時間前に消化のいいものをしっかり噛んで食べるのが睡眠にはいいです」というのはあくまで机上の空論です。

 

それを阻むのが大体「仕事が忙しい」です。

夜仕事が終わるのが遅く、家に帰るのが遅くなれば夕食時間も遅くなります。

 

そうなれば当然睡眠には悪いです。

理想は早く帰って早く夕食を摂ることですが、どうしても難しい場合は分割食にします。

 

夜帰る前に、主食だけ食べてしまって残りを家に帰ってから食べるという感じです。

 

例えば、夜仕事が終わって会社から出る前におにぎりを食べて、家に帰ってからおかずを食べるなどの方法です。

 

先ほどもあったようにタンパク質が特に消化が悪いので、できれば先に食べたいのはタンパク質です。

 

あまり遅い場合は外食の方がいいかもしれませんが、それも1日の中で栄養が足りていればの話です。

 

牛丼屋などで軽く済ませるという人も多いと思いますが、肉をかきこんで食べればそれこそ消化の悪いたんぱく質を流し込むという消化に最も悪いことになります。

 

・牛丼でも急がずしっかり噛んで食べる

・おにぎりなど夕食を分割して遅くに食べる量を減らす

・可能な限り早く帰って早く夕食を摂る

 

理想的な方法ではありませんが、どうしても帰りが遅いならこのような工夫が必要です。

 

帰りが遅い場合は、お風呂の時間も注意が必要です。

お風呂も遅すぎれば睡眠には悪影響を与えます。

 

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

睡眠健康指導士上級、睡眠検定2級。
自分の睡眠障害を対処しつつ、睡眠情報を発信中。

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