理想的な睡眠時間は人によって異なります。
個人差があり、年齢差もあります。
そのため、「6時間睡眠がいい」「8時間睡眠が理想」「4時間半睡眠でも大丈夫」などは全て人によると言えます。
ただ大まかな基準はあり、大多数の人はこの大まかな基準通りである可能性が高いと思います。
そんな中、8時間睡眠はかなり理想的な睡眠時間であると言われることが増えているように感じます。
こちらでは、8時間睡眠について解説していきます。
8時間睡眠が理想的な睡眠時間?
8時間睡眠が理想と言われることは、かなり多いように感じます。
「人生3分の一は布団の中」とも言われ、ちょうど一日の3分の一は8時間です。
90分サイクルが理想の睡眠時間と言われていたこともありましたが、個人的にはこれは間違いであると考えています。
90分サイクルにこだわる必要がとくになく、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルも90分とは限りません。
8時間睡眠はこの90分サイクルから外れますが、そこは特に問題ないと考えられます。
適正な睡眠時間は人によって異なります。
年齢によっても変化するものですが、成人の多くの場合は7~8時間が最適な睡眠時間と考えられています。
そのため、8時間睡眠が最適な睡眠時間となっている人の割合はかなり多いと思います。
日本人の睡眠時間は世界的にみてもかなり短く、日本人の40%は睡眠時間が6時間以下という調査結果があります。
最適な睡眠時間が7~8時間とすれば、多くの日本人が睡眠不足と言えます。
理想的な睡眠時間とは?
理想的な睡眠時間は7~8時間が成人の場合は多いと言えます。
ただ、睡眠時間は長ければいいわけでもありません。
睡眠時間と健康に関する調査をすると、U字型のグラフが出来上がることが多いです。
これは、睡眠時間が長くても短くても健康被害出ることを示唆しています。
例えばこちらが睡眠時間と死亡率の関係です。
このように睡眠時間が短すぎれば死亡率が上がる、つまり寿命が縮むと言えます。
ただ、睡眠時間が長ければいいわけでもなく、長すぎても寿命が縮むと言えます。
これは睡眠時間と死亡率の関係だけではく、睡眠時間と心疾患の関係、睡眠時間と肥満率の関係などでも似たようなU字型のグラフになります。
どちらにしても短すぎず長すぎない理想の睡眠時間をとるのがいいということです。
そのため、「8時間睡眠が理想」と決めつけてしまうと、中には睡眠時間が長すぎの人もいます。
特に高齢者では、睡眠時間が長すぎになります。
「若いときほど長く眠れなくなったけど、8時間睡眠が理想だから無理に寝ている」という場合は逆効果になります。
特に高齢者の場合は、睡眠時間が長すぎるとアルツハイマー病の可能性が上がると言われていますので注意が必要です。
年齢別の適正な睡眠時間はこちら
8時間睡眠が理想とは限らない!
ここまでの通り、睡眠時間は8時間が理想とは限りません。
特に高齢者の場合は、8時間睡眠が理想という指標を押し付けるとかえって健康被害が出る可能性があります。
高齢者の場合は注意が必要ですが、青年期では8時間睡眠が理想と勘違いしていた方が結果的にはいい睡眠がとれると個人的には考えています。
20代~40代くらいまでは8時間睡眠が理想と思って睡眠時間を考える方がいいと思います。
先ほども紹介しましたが、日本人の平均睡眠時間は6時間を切る人が40%となっています。
年齢別では特に働き盛りで50%を超えている年齢もあります。
つまり多くの人は睡眠時間が長すぎる心配をするよりも、短すぎる心配をした方がいい状態です。
また、睡眠時間は長過ぎよりも短すぎになりやすい特徴があります。
基本的には睡眠のメカニズムを考えると、人間は十分な睡眠をとれば勝手に起きます。
これはコルチゾールというホルモンの分泌によって起こります。
つまり、8時間寝ようとしても7時間で十分になれば勝手に7時間で起きてしまう可能性が高いです。
ただ目覚まし時計を使って無理矢理起きれば、睡眠時間が本来必要な時間より短くても起きてしまいます。
目覚まし時計を使うと、睡眠時間が足りていたのか不足しているのかが分かりにくいと言えます。
「理想的な睡眠時間が8時間だと勘違いして、途中で起きちゃったらそれはそれでいいや」くらいのスタンスであれば、結果的には理想的な睡眠時間に近づくと言えます。
「理想的な睡眠時間が8時間」は理解としては誤っています。
しかし、日本人の睡眠時間や目覚めのメカニズムを考えれば、8時間睡眠を目指した方が結果的にはいいと思います。
ただし高齢者の場合は、無理に8時間睡眠をとる努力は逆効果ですので注意してください!
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