ブルーマンデー症候群とは?ブルーマンデー症候群の症状と対策方法

ブルーマンデー症候群という言葉を聞いたことはありますか?

ブルーマンデー症候群とは、土日が休みの人で仕事の始まる月曜日が嫌でブルーな気持ちになることを指して使われます。

 

仕事に対するモチベーションの問題として考えられがちですが、睡眠が大きく関わった身体と脳の問題と言えます。

 

ブルーマンデー症候群はやる気のない人がかかるものと誤解されがちですが、実際はうつ病につながる可能性もある睡眠の問題の一種といえます。

 

こちらでは、そんな誤解されがちなブルーマンデー症候群とその対策方法を睡眠健康指導士上級が解説していきます。

 

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ブルーマンデー症候群とは?

ブルーマンデー症候群とは、月曜日の朝にブルーな気持ちになって仕事に行きたくなる症状を指してよく使われます。

明確なブルーマンデー症候群の定義はないようですが、「月曜日に仕事に行きたくない」気持ちのことを言います。

これが学生であれば学校に行きたくないという場合も当てはまります。

 

ブルーマンデー症候群で検索すると、仕事に対するモチベーションの問題として考えられていて、対策方法も仕事の取り組み方など気持ちの問題として考えられている傾向があるように感じます。

 

ところが、睡眠指導士の立場で言えば「ブルーマンデー症候群は睡眠障害の一種」と言っていいと思います。

 

土日の過ごし方、土日の睡眠リズムによって月曜日のコンディションが悪くなってブルーマンデー症候群を引き起こしているという人は、現代では非常に多いと思います。

 

ブルーマンデー症候群とサザエさん症候群の違い

ブルーマンデー症候群は別名「サザエさん症候群」と言われることもあります。

 

アニメのサザエさんが毎週日曜日の18:30~放送されていて、サザエさんがの放送が終わる=日曜日が終わる=明日仕事に行きたくないという連想で、サザエさん症候群と呼ばれています。

 

睡眠の観点で言えば、ブルーマンデー症候群とサザエさん症候群は別物です。

 

ブルーマンデー症候群は土日の過ごし方で睡眠リズムが崩れて起こるもので、サザエさん症候群は単に仕事に行きたくないことで起こる症状だと言えます。

 

ブルーマンデー症候群の対策は睡眠の改善でできますが、サザエさん症候群の対策は睡眠だけでは不十分です。

 

睡眠指導士の立場でコメントするものではないですが、なぜ仕事に行きたくないのか?をまず自分の中で明確にすることが必要だと思います。

 

・仕事内容が嫌なのか?

・職場の環境が嫌なのか?

・職場の人間関係が嫌なのか?

・職場のクライアント、取引先との人間関係が嫌なのか?

・勤務時間の長さが嫌なのか?

・通勤が嫌なのか?

 

これらの原因次第で対策は変わりますが、何に悩んでいるのかを明確にすることは、寝つきの悪さの改善にもつながりますので、こういう場合は紙に書き出して悩みを整理することがおすすめです。

 

ブルーマンデー症候群の症状

ブルーマンデー症候群の症状としては、「仕事に行きたくない」「休みが終わってしまった」「また一週間が始まってしまった」という気持ちの落ち込みがあります。

ただこれは軽症のブルーマンデー症候群で、重症化すれば身体の不調も引き起こします。

 

ブルーマンデー症候群の症状としては、次のようなものが挙げられます。

 

・気分の落ち込み

・倦怠感(だるさ)

・頭痛

・腹痛

・吐き気

・嘔吐

 

これらの症状は、だれでも経験したことがある症状だと思います。

風邪などの体調不良や、特に体調不良ではなくても軽いだるさや頭痛くらいならだれでも経験するものです。

 

これが毎日ではなく、特に月曜日の朝に毎週のように症状が出るのであればブルーマンデー症候群の疑いがあります。

 

ブルーマンデー症候群の原因

ブルーマンデー症候群の原因は、大きく2つ考えられます。

 

1つはサザエさん症候群と同じ、仕事に対するモチベーションの問題です。

これは、単に仕事に行きたくないという問題です。

 

2つ目の原因が睡眠の絡む問題で、週末に起こる「プチ時差ぼけ」です。

 

通常、時差ぼけは時差のある地域の移動で起こります。

ところが、ブルーマンデー症候群では時差を伴う移動がなくても時差ぼけの症状が出ます。

 

多くの日本人が睡眠不足となっている現代では、平日の寝不足を休日に補おうとするケースが多いと思います。

実際には、これは「寝だめ」ではなく睡眠の借金と呼ばれる睡眠負債を返しているだけです。

 

睡眠負債の解説はこちらから

 

睡眠負債の解消は必要ですが、平日と休日で寝る時間も起きる時間も差がありすぎると問題が起こります。

その問題が、プチ時差ぼけです。

 

おおむね人間が1日に対応できる時差は、1日2時間と言われています。

これは、睡眠にかかわるホルモンの分泌のタイミングから、急激な変化には対応がしにくいと考えられているためです。

 

つまり、休日に寝だめ(正確には睡眠負債の解消)でいつもより2時間遅く寝るだけであれば、翌週の月曜日に影響が出ません。

 

しかし、いつもより2時間以上遅く起きていると日曜日の夜に早く眠ることができず、遅くまでおきて月曜日を寝不足で迎えることになります。

 

また、本来寝ている時間に起こされる=時差ぼけの状態ですっきり起きることができません。

これは、覚醒にかかわるホルモンのコルチゾールの分泌のタイミングによって起こります。

 

細かなメカニズムは難しいですが、休日にいつもより2時間以上遅く寝ている場合はブルーマンデー症候群になりやすいと言えます。

 

寝だめはできる?寝だめの解説はこちらから

 

ブルーマンデー症候群の対策方法

ブルーマンデー症候群の原因からわかるように、ブルーマンデー症候群の対策方法は睡眠時間をなるべくいつも通りに保つことです。

 

ただ、そもそもいつもより遅くまで寝てしまうのは普段の睡眠不足が原因ですので、根本的な解決方法は平日の睡眠時間を延ばすことです。

 

休日に睡眠不足を解消する必要がなければ、平日でも休日でも同じ時間に寝て起きれるはずです。

 

ところが、忙しい現代でそれはなかなか難しいのが現状です。

そんな場合の妥協案は、とにかく起きる時間はいつもよりも2時間遅いのを限度にします。

 

いつも6時に起きていれば休日も8時には起きる、7時に起きていれば9時には起きるというのがブルーマンデー症候群の対策には必要です。

 

それでも眠い場合は、昼寝を有効活用します。

昼寝は時間さえ守れば夜の睡眠への影響はありません。

 

極力平日と同じ時間に寝て起きて、足りない場合は昼寝で補う。

これが睡眠から考えるブルーマンデー症候群の対策方法です!

 

仕事のモチベーションの問題であるサザエさん症候群であれば、まずは何にストレスを感じているかを分析してみてください!

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

睡眠健康指導士上級、睡眠検定2級。
自分の睡眠障害を対処しつつ、睡眠情報を発信中。

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