睡眠を考える上で、「体内時計」という観点は外せません。
体内時計とは、正確に言えば生体リズムとも言えます。
この生体リズムにはいろいろな種類があり、様々な周期の生体リズムが体内で働いています。
その1つが、サーカセミディアンリズム(半日周期の生体リズム)です。
サーカセミディアンリズムは特に昼間の眠気を考える上で重要です。
昼間の強い眠気は、このサーカセミディアンリズムの影響が考えられます。
サーカセミディアンリズムとは?
サーカセミディアンリズムとは、半日周期の生体リズムのことを言います。
生体リズムとは、1日周期など一定期間内のリズムで起こる体内の変動です。
最もよく知られている生体リズムが、サーカディアンリズム(概日リズム)です。
睡眠は主に単層性睡眠という、1日に1回眠る睡眠になります。
その為、睡眠のための生体リズムも1日周期のものが多いです。
朝にメラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が最小になり、夜の眠る時間帯にメラトニンの分泌が最大になります。
このようなホルモンの日内変動が生体リズムです。
サーカセミディアンリズムは、1日周期ではなく半日周期の生体リズムです。
サーカセミディアンリズムが睡眠に影響することで最も重要なことは昼間の眠気です。
夜の午前2時~午前4時くらいはかなり眠気が強く、眠りが深い時間帯です。
(ただし時間帯には個人差があります)
これと同じように半日周期の生体リズムで、午後の2時~4時も眠くなりやすい時間帯です。
サーカセミディアンリズムと昼間の眠気
昼間の眠気は、世界各地で知られています。
スペインではシエスタという昼寝の文化があり、この昼間の眠気の対策をしています。
サーカセミディアンリズムの関係で、この午後2時~4時頃も眠気が強く出ることが知られています。
実際にこの時間帯は交通事故や産業事故などが増えると言われ、眠気がその原因と推測されています。
しかし、なぜこの時間帯に眠気が強くなるのか、はっきりしたことはわかっていません。
ただ、何らかのサーカセミディアンリズムの影響で眠くなっていると推測されます。
この昼間の眠気を放っておくと、先ほどの交通事故や産業事故などの問題が起こります。
そこまで大きな問題ではなくても、集中力の欠如によって仕事でのミス、作業効率の低下、勉強の効率低下など問題は起こります。
昼間の眠気対策は昼寝が有効!
昼間の眠気対策としては、やはり昼寝が一番有効です。
スペインのシエスタ文化が、最も効果的な昼間の眠気対策と言えます。
日本ではなかなか仕事や授業の合間に昼寝を導入するというのは、難しいかもしれません。
寝ないで頑張ることが素晴らしいという価値観もまだまだ日本では多いと思います。
しかし、寝ないで頑張った結果医療事故を起こしたり交通事故で死亡事故を起こしたりしては、間違っても素晴らしいなどとは言えません。
ただ日本でも変化は見られ、学校や企業でこの昼間の眠気対策として昼寝が導入される事例が出てきています。
サーカセミディアンリズムというまだまだ分からないことも多いものですが、昼寝という対策方法が分かっている以上導入するメリットは大きいです。
昼寝の効果とポイント解説
昼間の眠気に対抗するのではなく、しっかりとした対策を行っていきましょう!
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