昼間に眠気が起きる原因は?昼間の眠気の理由と対策方法の解説

お昼ご飯を食べた後の仕事や授業で眠気に襲われるという経験は、誰もがしたことがあると思います。

 

「お昼ご飯を食べた後は血糖値が上がって眠くなりやすい」という説が有名ですが、実際にはご飯を食べなくても眠気が起こると言われています。

 

昼間の眠気は作業効率を下げるだけでなく、事故などを招く危険も増えます。

眠気が強くなると言われている時間帯には、交通事故などの発生も増えると言われています。

 

そんな昼前の眠気の原因や対策方法などを解説します。

 

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昼間に眠気が起こる原因とは?

昼間の眠気が起こる原因は様々なことが言われています。

最も多いものに「昼ご飯を食べて血糖値が上がったから」というものがあると思います。

 

ただ、お昼ご飯を食べても食べなくてもこの昼前の眠気はやってくると言われています。

睡眠検定ハンドブックでも、実験結果が紹介されています。

 

一般的に昼に眠気が起こることは世界中で分かっています。

スペインではこの眠気の対策として「シエスタ」という昼寝文化が根付いています。

 

ただ、この昼間の眠気に関する明確な理由はわかっていません。

 

仮説としては、サーカセミディアンリズム(半日周期の生体リズム)の影響が考えられます。

 

人間の睡眠は主に1日周期で起こります。

朝に起きて夜に寝るというものです。

 

赤ちゃんの頃は1日周期だけでなく1日で何回も寝ます。

これを多層性の睡眠と言いますが、大きくなるにつれて単層性睡眠(1日に1回長い睡眠をとる)に変わります。

 

この1日周期のリズムを概日リズム(サーカディアンリズム)と言います。

 

昼間の眠気に関しては、このサーカディアンリズムでは説明ができませんが、何らかのサーカセミディアンリズム(半日周期のリズム)が関与して昼間の眠気を引き起こしていると考えられます。

 

昼間に眠くなりやすい時間帯は14時~16時!

では実際に昼間の眠気はいつ頃訪れるのでしょうか?

 

一般的に言われているのは14時~16時です。

この時間帯が最も眠くなる時間と言われ、交通事故や産業事故などが増えると言われています。

 

ただ、これは個人差があると思います。

おそらくは起きてからの時間などその人の睡眠リズムに影響されますので、14時~16時より早い人もいれば遅い人もいると思います。

 

朝が早ければこの時間帯も早くなる可能性はありますので、「14時~16時ではない!」と思う人もいて当然です。

 

やはり昼食後に眠気を感じる人が多いのであれば、もう少し早い13時~15時くらいの人が多いのかもしれません。

 

いずれにしてもこのあたりの時間帯が眠くなりやすい時間帯です。

 

これは先ほどのサーカセミディアンリズム(半日周期の生体リズム)ですので、午後2時~4時だけでなく午前2時~午前4時もまた眠気が強い時間帯です。

 

これは寝てからそこまで時間が経っていない時間帯です。

大体眠ってから4時間くらいが最も睡眠が深い深睡眠と呼ばれる段階です。

 

この時間帯の12時間後がサーカセミディアンリズムで考えれば眠くなる時間帯と言えそうです。

そうすると、やはり午後一くらいの時間帯が眠くなりやすい時間帯です。

 

昼間の眠気対策に効果的な方法

では眠くなると分かっている時間帯をどのように過ごすのが効果的なのでしょうか?

 

多くの人がカフェインを摂って凌ぐという選択肢が浮かぶと思いますが、個人的にはあまりおすすめできません。

 

カフェインは眠気を覚ますというよりは、眠気の信号を途絶えさせるという作用です。

眠気が消えるのではなく、眠気を感じなくなる状態ですので危険は危険です。

つまり、根本的な解決には繋がっていません。

 

根本的な解決方法としては、眠気を感じているのであれば眠るのが一番の対策です。

そもそも眠気は無駄に起こっているのではなく、一種の危険信号です。

 

つまり、身体から「寝なさい」という指令が来ているのでそれを無視すれば当然問題が起こります。

その問題が交通事故や医療ミスなどの問題です。

職種によりますが、同じように何らかのミスが増えれば作業効率は悪いです。

 

眠気で脳の働きが悪い状態ですので、このようなミスが起こります。

 

少し眠って脳の状態をリフレッシュさせることが一番ですので、そう考えれば最も効果的な昼間の眠気対策方法は「昼寝」です。

 

つまりスペインのシエスタ文化が最も妥当な昼間の眠気対策です。

 

日本では寝ない=頑張っているという価値観が多い為か、なかなか仕事や勉強の合間に昼寝をするのは難しいと思います。

 

最近では小学校で昼寝の時間を導入する学校があったり、昼寝を推奨する会社があったりと少しずつ変化が出てきていると思います。

 

実際にこのような昼寝の導入で勉強の効率が上がったり、作業効率が上がったりという報告もあります。

 

兵庫県加古川市の加古川中学校では2016年からシエスタが導入され、岐阜県大垣市の北中学校でも2017年から試験的に昼寝が導入されています。

 

企業でもアメリカでは導入が多く、グーグルやナイキで導入されています。

日本でもGMOで導入され、社内に「お昼寝スペース」を設置したとニュースになりました。

 

このような取り組みがどんどん広がるのはいい傾向だと思いますので、企業や学校に関わる方にはぜひ導入して欲しいと思います!

 

「そんな時間的余裕がない」という人こそ、導入するメリットは高いと思います。

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

睡眠健康指導士上級、睡眠検定2級。
自分の睡眠障害を対処しつつ、睡眠情報を発信中。

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