眠気覚ましに効果的なものとして知られている「カフェイン」。
コーヒーなどに含まれて、飲むと眠気が覚めるということで知られていますが、その作用などはなんとなく知っている程度だと思います。
カフェインの効果や持続時間、作用するまでの時間などを考慮しないと思わぬ効果で睡眠を阻害する可能性があります。
また、カフェイン中毒などの報告もあり、むやみに摂取していいものなのかも疑問です。
そんなカフェインの作用時間・持続時間をご紹介します。
これを参考に、睡眠への影響を理解したうえでカフェインを摂取して頂ければと思います。
カフェインの作用時間とは?
カフェインの作用時間(カフェインを摂取してから効果が出るまでの時間)は、カフェインの摂取後約30分~40分後と言われています。
これには諸説あり、また個人差もあると思います。
口から摂取して吸収して作用するまでの時間ですので、消化器系の問題によっても変化します。
腸内環境なども影響しますので、あくまでも目安の作用時間と考えてください。
ただ、諸説あると言っても概ねこの30分から40分であるものが多いように感じますので、そこまで大きな個人差はないのではないかと思います。
そのため、コーヒーを飲んだ瞬間から目が覚めるということは、少なくともカフェインの作用としては起こらないと言えます。
中にはコーヒーを飲んだら目が冴えるという人もいると思いますが、それは一種のプラセボ効果と言えると思います。
プラセボ効果とは、偽薬の効果です。
全く効果のない薬を「○○に効果がある」と偽って飲ませると、本当にその効果が出るというものです。
一言で言えば「ただの勘違い」です。
ただ、病は気からというように、この勘違いでよくなるならばそれもいいと思います。
カフェインの作用としては、発現するまで30分から40分ですので、コーヒーを飲んで間が覚めてきたと感じるのは、本来はそれくらいの時間が空いてから効果が現れると考えられます。
カフェインの持続時間とは?カフェインの効果はいつまで続く?
続いてカフェインの効果の持続時間ですが、これはカフェインの効果が発現後4~5時間程度と言われています。
これも個人差がありますが、概ねこの範囲であると思います。
このカフェインの作用時間で気を付けなくてはならないのが、夜のカフェインの作用時間摂取です。
4~5時間も持続しますので、例えば夕食後にコーヒーを飲んだらその効果は夜の睡眠に悪影響を与えます。
21時にカフェインを摂取した場合、カフェインの作用が抜けるのは午前1時~2時頃と、睡眠に悪影響を及ぼしそうです。
また、カフェイン=コーヒーというイメージが強いと思いますが、コーヒー以外にもカフェインは含まれているものがあります。
カフェインが含まれる食品
カフェインが含まれる食品には、主にこのようなものがあります。
・コーヒー
・緑茶
・コーラ
・チョコレート
・栄養ドリンク全般
チョコレートは、スイーツに入っていることが多く、デザートを食べたつもりで知らぬ間にカフェインを摂取していることがあります。
特に夕食後のスイーツは注意が必要です。
さらにコーラも夜に飲むと、カフェインの影響で睡眠に悪影響を及ぼします。
また、市販の栄養ドリンクにはカフェインが含まれているものがほとんどです。
夜の勉強で栄養ドリンクを飲むと、目が冴えて集中できる反面、勉強が終わってすぐに眠ることができず、記憶の定着に問題が起こり勉強の効果を半減させてしまう可能性があります。
カフェインの効果
カフェインの効果は、眠気覚ましの効果があります。
これは、身体にいい効果のように感じられますが、個人的には少し怖い効果とも考えています。
カフェインが作用するのは、アデノシンA1およびA2A受容体の遮断です。
これだと意味が分かりませんので、簡単に言えば眠気の信号を遮断すると言えます。
つまり、眠気が起こらなくなるのではなく、眠気を感じなくなるに近いと思います。
痛みは和らぐけど治すわけではない「痛み止めの薬」と同じようなもので、カフェインの効果は眠気が減るものの寝たのと同じ効果は得られません。
そのため。カフェインの効果で眠気が無くなった状態は、本来は休む必要があると身体が発している信号を無視して活動している状態です。
少しくらいであれば問題ないと思いますが、常態化するとどのような危険が起こるかわかりません。
仕事の山場や試験前などの勝負所では栄養ドリンクなどで乗り切ることはありだと思いますが、毎日それでやり過ごすのは健康に甚大な被害が出る可能性があります。
何事も同じですが、カフェイン摂取もほどほどにしておくのが正しい使い方だと思います。
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