寝返りの効果とは?寝返りをする理由と睡眠の質の関係

寝返りは睡眠の質を高める上で重要な要素です。

しかし、寝返りを打ちにくい環境で睡眠をとっている人が非常に多いと考えられます。

 

寝返りが打ちにくい状態になれば、睡眠の質は必ず下がります。

そんな寝返りと睡眠の質の関係、寝返りをする理由、寝返りの効果などを解説していきます。

 

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寝返りの効果とは?寝返りをする理由

寝返りはただ意味もなく行っている訳ではありません。

寝返りをする理由としては、次のような理由があります。

 

・血液の循環をよくする

・発汗の効率を上げる

・筋肉の拘縮を防ぐ

・褥瘡を防ぐ

・汗疹を防ぐ

 

これは寝ている間に限りませんが、同じ体勢で居続けることで様々な問題が起こります。

ただ、寝ている間は起きている時のように動きませんので寝返りで動きを補う必要があります。

 

血液の循環は同じ姿勢で居続けると、血管が圧迫されて血流が阻害されます。

学校の授業中に机で居眠りをすると、腕がしびれてしまいますが、これは腕の血管や神経が圧迫されて起こります。

 

同じようなことが寝ている間も起こります。

それを寝返りで圧迫される部位を定期的に変えて防ぎます。

 

仮に寝返りを打たなければ、血流が阻害されて問題が起こります。

皮膚が圧迫され続ければ褥瘡(じょくそう)が起こります。

いわゆる床ずれです。

 

麻痺があったり、怪我で動かせない場合などにはこの褥瘡が起こりますので介助者の体位変換のサポートが必要です。

 

この体位変換を自力で行うのが寝返りです。

 

同じように一か所が圧迫され続けると、そこだけ体温調節がしにくい状態になります。

寝ている間は体温が1日の中でも低い状態ですので、体温を下げるために汗をかきます。

 

その汗をかく上で圧迫された部分は放熱がしにくい状態になりますので、上手く汗がかけません。

そうなると、体温調節が上手くいかずに睡眠の質が下がります。

 

また、汗疹(あせも)の原因にもなります。

赤ちゃんは汗疹が出来やすいですが、それは寝返りがスムーズに出来ないことも一つの理由です。

 

このように寝返りの効果は実は非常に大きいと言えます。

 

寝返りの平均回数

ではその寝返りは平均何回くらいするものなのでしょうか?

 

これは個人差がありますので、紹介される媒体によっても差があります。

概ねですが、寝返りの回数は平均で20回から30回くらいという人が多いようです。

 

多少少なくても15回くらいはしていると考えられます。

このたくさん寝返りを打つということを踏まえるだけで、よくわからない睡眠に関する健康法が誤りであることがわかります。

 

「横向き寝が健康にいい」は嘘?

仰向けは身体に悪いので、横向きで寝るのがいいという話があります。

それ以外にも「どっち向きで寝るのがいいか?」という話がありますが、個人的にはこれは特に気にする必要はないと思います。

 

その理由がこの寝返りの回数と寝返りの理由です。

 

どちらを向いて寝ても、必ず途中で寝返りを打って体勢を変えます。

横向き寝が健康にいいといっても、片側を圧迫し続けたまま寝れば血流が阻害されて体温調節も上手くいきません。

 

横向き寝は睡眠時無呼吸症候群の予防や、消化の関係から言われていることです。

 

もちろんこれらの観点では横向き寝がいいのは間違いないですが、では寝返りはしないのでしょうか?

横向きになれない環境は、睡眠時無呼吸症候群にはマイナスですが、無理に横向きで寝させるのは特に意味はなく逆効果になると言えます。

 

寝返りを打ちやすい環境を作りが大切

このように寝返りは睡眠の質を高める上でとても大切なものです。

ただ、多くの場合は寝返りを打ちにくい環境で寝ています。

 

寝返りを打つために必要な十分なスペースは、大体手を真横に広げたくらいの幅が必要と言われています。

 

この幅は、シングルサイズでは足りずセミダブルでもあやしい場合が多いです。

ダブルでようやく足りるかどうかというくらいですので、足りないことが多いと思います。

 

ただ、さらに問題なのは狭いうえに横に障害物がある場合です。

 

同じベッドに配偶者や恋人、子供やペット、ぬいぐるみなどがあれば人間関係がどれだけ良好であれ「寝返りを打つため」と考えれば障害物です。

 

寝返りを打ちやすい環境づくりと考えると、このような障害物がない広い環境で睡眠をとるのが理想です。

 

なお、これによって夫婦仲が悪くなっても責任は一切負いかねますのでご自身の判断で寝返りを打ちやすい環境を作ってみてください!

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

睡眠健康指導士上級、睡眠検定2級。
自分の睡眠障害を対処しつつ、睡眠情報を発信中。

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