適正な睡眠時間には個人差があります。
一般的な睡眠時間よりも長い睡眠時間が必要な人をロングスリーパー、逆に短い時間の人をショートスリーパーと言います。
これらはまだよくわかっていない、解明されていないところもあります。
ただそれぞれの特徴を知り、無理に一般的な睡眠時間に合わせないこと、そして無理にショートスリーパー化、ロングスリーパー化しないことがたいせつだと思います。
こちらでは、ロングスリーパーについて解説していきます。
ロングスリーパーとは?ロングスリーパーの定義
ロングスリーパーとは、通常よりも長い時間眠る人をさして使われる言葉です。
ロングスリーパーの定義とは、次のようになっています。
一般的に、6か月以上の間睡眠時間が9時間以上の人をロングスリーパー(長時間睡眠者)と定義します。
反対に6か月以上の間睡眠時間が6時間以下の人をショートスリーパーと言います。
適正な睡眠時間は年齢によっても異なります。
赤ちゃんの頃は誰もが9時間以上の睡眠が必要ですが、特別ロングスリーパーという訳ではありません。
主に成人以降で6か月以上の間、睡眠時間が9時間以上の人をロングスリーパーと言います。
適正な睡眠時間は短すぎると健康被害が出るイメージが強いと思いますが、実は長ければいいという訳でもありません。
睡眠時間と死亡率の関係を調べた調査では、U字型の曲線を描くグラフになります。
つまり、真ん中の適正な睡眠時間の人が最も死亡率が低く、睡眠時間が長すぎでも短すぎでも死亡率は高くなります。
ただ、ロングスリーパーはあくまでも適正な睡眠時間が人よりも長い人のことを言いますので、ロングスリーパーの人が長く眠る場合は死亡率が上がるという訳ではないと考えられます。
ロングスリーパーの特徴とは?
ロングスリーパーの特徴としては、睡眠時間の長さが挙げられます。
通常、成人の適正な睡眠時間は7~8時間程度です。
ロングスリーパーの定義が9時間以上の睡眠時間ですので、1~2時間長く眠るということになります。
本来の適正な睡眠時間を超える睡眠時間の場合は、起きた後にだるさなどの不調が出ると言われています。
長期間睡眠不足が続いた後にゆっくり寝た場合は、9時間以上寝る場合もあると思います。
これはロングスリーパーというよりも睡眠負債を返済している状態だと考えられます。
睡眠負債がある程度返済できれば、通常長時間の睡眠は出なくなります。
通常は睡眠の後半でコルチゾールという覚醒に関わるホルモンが分泌して、人は目覚めます。
つまり、長時間眠り続ける場合はまだ睡眠が足りていないという場合です。
睡眠不足が続いていないものの、目覚ましなどを使わなければ9時間以上眠るという場合はロングスリーパーではないかと考えられます。
ただ、起きているのに布団の中でだらだら過ごすのはロングスリーパーとは違います。
これは朝に強い光を浴びてメラトニンの分泌を抑えて目覚めるという本来の睡眠リズムが崩れているだけです。
朝起きたら太陽の光を浴びることが、睡眠リズムの改善・体内時計のリセットには必要です。
ロングスリーパーの寿命は?
ロングスリーパーの場合は9時間以上の睡眠をとりますので、睡眠と死亡率の関係では死亡率が高まる睡眠時間に分類されます。
しかし、本来必要な睡眠時間を取っているのであれば死亡率が高まるとは考えにくいです。
睡眠時間が長すぎるデメリットとしては、認知症のリスクが上がるなどの問題が指摘されています。
これは昼寝でも同じですが、適正な睡眠時間では効果を発揮するものの長すぎると逆効果になるというものです。
ロングスリーパーだからと言って寿命が縮まると恐れる必要はないと思います。
無理に睡眠時間を削れば、一般の人が適正な睡眠時間である7~8時間の睡眠時間でも睡眠不足による悪影響が出る可能性があります。
逆に、ロングスリーパーに無理になろうと長時間寝るとアルツハイマー病などのリスクが上がります。
勝手に目が覚めて、それで疲労感などがなければそれはもうコルチゾールが分泌して目が覚めて十分な睡眠時間を得られたということです。
それなのにまだ布団に入ってダラダラ過ごすと、それこそ健康に良くないものです。
何事もそうですが、適度な量が健康に繋がると言えます。
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